日々ノート

映画、インテリア、音楽についてなど、好きなものについてをのんびりと。一人と一匹の同居人との毎日の生活をつづります。

兄の死を乗り越える /ベイマックス パシフィックリム

こんにちは。


先日発売、レンタル開始になったベイマックスを鑑賞しました。

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公開当時は予告編を見ても惹かれるものもなく、

ふんわりしたロボットと少年の友情ものかしら くらいの印象でしたので、アンテナにひっかかることもなかったのですが

無類のディズニー好きの友人に、「ベイマックスはヒーロー映画!」と熱く語られたことと、

ツイッターなどで見かける好評に気が惹かれ

レンタル待ちをしていました。


ヒーロー、特撮、

下手な恋愛映画よりは好きだったりします。



一方で、タイトルに並べて上げた

パシフィックリム

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こちらはベイマックス鑑賞より先に、

実家への帰省の行き帰りの際に、バスの映画サービスで鑑賞しました。

映画が残り45分くらい!というところで目的地についてしまい、

かなり夢中で見ていたため、すぐレンタルして最初からもう一度見直したほどでした。



ネット上に流れる感想のお声には この二作が「似てる」というものがちらほらとあり、

わたし自身も、同じ気持ちを抱きました。

この二作の共通点と相違点、テーマについて、素人のわたしなりに今回の記事で分解、分析してみたいと思います。


少しネタバレもございますので、映画をご覧になっていない、予備知識なしでご覧になりたいという方はお気をつけ下さいませ。




○兄の死を乗り越えた弟


パシフィックリムの主人公は、映画の冒頭で、ヒーローとなった自分の力を過信してしまったために

イェーガー(敵と戦うために開発されたロボット)を操縦するための大切なパートナーの兄を失い、ヒーローの座から転げ落ちます。


ベイマックスの主人公は、映画序盤で、大学入学のきっかけを作ってくれた兄を火事で失い、失意のあまり家に引きこもることとなります。


どちらも兄の死が冒頭や序盤にあることから、その死から始まる弟の物語と言えると思います。


兄という存在の示すところというと


・盾になってくれる

・弟が目標とすることの多い人物

・ライバルでありながら友人

・超えて行きたい存在


というようなイメージが浮かびます。

特に両作品の主人公については、家族として両親の存在が劇中登場しておらず

存在感の強い肉親は兄だけだったといえると思います。

(ベイマックスについては亡くなっていることが台詞で示されています。叔母との生活が描かれますが、やはり兄の存在感の方が大きいように思われます。)


自分の支えであり、目標、そして最高のパートナーとも言えた兄の死から始まる物語は主人公にとってどういった物語であったのでしょうか。


○新たに出会う人々


パシフィックリムでは主人公が世界の危機を救うために前線へ戻り、再びイェーガーに乗ることを決意します。

イェーガーは二人で操縦するロボットであり、パイロット二人の絆が強いほど、戦いにおいても強いといわれます。

主人公は前線の基地で出会ったヒロインとイェーガーに乗り、戦うことになります。


ベイマックスでは、兄の通っていた大学(主人公が通うことになった大学)で、兄と共に化学を研究していた四人の友人が、兄を失った主人公を支えようとします。

そして五人は兄の残したロボットベイマックスを加え、兄の死の真相を知るためにヒーローとして戦うことを決意します。


これらの人物は、失った兄の存在を埋める役割であるように見えながら、兄とは全く違う形で主人公を支える存在であるといえます。

パシフィックリムでは兄の代わりにパートナーとなるヒロインとラストシーンで恋に落ち、

ベイマックスでは、協力しあった五人と新たな関係と自分の居場所を見出します。


兄の不在を乗り越えるために必要なもの、という単純なストーリーの仕組みが、二つの映画の類似点となったのかもしれません。



要素として似ているものをいくつか…


サイバーパンクな風景

日本人のキャラクターを重要なポジションに加える

異空間での戦いとロボットとの別離

印象的なロケットパンチ

どこか日本人向けに感じるアクションシーンやヒーローの設定


などでしょうか。

思いつくままに書きましたが、テーマとしても、寄り添う人の大切さといったものがあるのではという風に感じています。

ベイマックスに関しては、マーベルコミックが原作、日本の戦隊ヒーローものに影響を受けたということ

パシフィックリムについては、監督が日本の特撮映画からの影響を言及しているとのことで

そういった下敷きにも共通点があるように思います。


みなさまはどのようにご覧になりましたか。

勉強不足な部分もございますが、個人の感想ということで、どうかご容赦ください。


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